2009/11/19 Category : MJ 『それでもなお、築きあげなさい』 下のエントリですが、なるべく冷静に書こうと思ってそうしたのですが、実際はかなりヘヴィです…。あの裁判の後相当痩せてしまったMJ。昔みたいで若返ったみたいで、とは思っていたものの…あの細さは心配になるレベルでした。もともと食への興味が薄い人でした。ソロで来日した際宿泊したホテルでマイケルの食事を担当した日本人シェフからも、とにかく食べない。ただ、ソウルフード(黒人のジャンクフードということらしい)なら食べるがそれでも沢山食べるわけではない。そこへ加えてベジタリアンである(しかしチキンは食べるようにしている)。近年は、持病の投薬に「太りやすい」という副作用があったらしく「ダンサーとして必要以上の肉を付けたくない」というポリシーがあったMJにとって、太らないために食をコントロールしようと判断するのは当然だったと思う。そこで優秀な栄養士とシェフがいれば(例えば、マドンナの専属のような。ちなみに日本人)あそこまで痩せ細ることはなかったと思う。しかしこれは現段階で私の想像の域を出ない。それに加えて白斑、全身性SLE、あと最近わかったのは腰痛。白斑は特に痛みはなく色素が破壊されていく免疫疾患。しかしもとの肌が黒い人ほど精神的ダメージは大きい。発症はスリラー期。全身性SLE、これが一番辛そうだ。なんといっても日常生活がおくれないほどの激痛らしい。そのために鎮痛剤を打つ。発症はスリラー期。鎮痛剤なしでは日常生活などおくれないほどの全身の痛み。痛みに支配されてる間は何も食べる気はしないだろう。さらに、もともと少食だった。そして、薬の副作用で太るのを気にしている。親衛隊たちの証言も併せると、10公演から許可なく勝手に50公演にされたことや、ショウのスケジュールに中休みがなく連チャンのものがあったことに対する不安、プレッシャー…。いくらマイケルだって、50歳だったんだから。…痩せ細っていくのも当然かもしれない。拒食症が原因で亡くなったカレン・カーペンターがふと重なる。満身創痍だった。痛い、辛い、眠れない、裏切り、訴訟、ストレス10公演だったはずなのに、マイケルに何の許可もなく50公演に増やされた事。どれほどのプレッシャーかなんて私なんかには絶対判らない。一言一句、あの親衛隊のサンディーがマイケルに宛てた手紙と私の気持ちは同じ。スタジオリハに招いたファン達に自分の健康状態やスケジュールからくるプレッシャーや不安を打ち明け涙ぐみ、そして手を合わせ、黙祷するかのように沈黙していたというマイケル。その姿には誰も言葉を挟めないと思う。彼にだけしか判らない、重圧。「こんな僕を見なくちゃいけなくて、本当にごめんね」なんて、どこにあなたが謝る必要がある。あなたには、何一つ責められるべきところなどない。ろくに眠れず、ろくに食べれず、痛みに耐えて、投薬、さらに強い薬。ステージに立つ為に。50公演を実現させる為に。そんなことをしたら朦朧とするだろう、幻覚も見るかもしれない。TIIが立ち上がり最初は意欲もあって、何より復帰できる喜びに満ちていた筈のMJは、スタジオリハの頃には痩せ細って、骨と皮だけなのにそれでもステージに立とうとした。満身創痍の身であれだけ踊り、歌った。亡くなる12時間前にリハしたのは、バックダンサー達もフルメイクで臨んだThrillerだった。「僕はステージが一番安心するんだ。あそこが一番安全なんだ。」昔からずっと言ってきた言葉です。もう終わった、もう終わったんだ。もう関係ない。彼はそんなものから全て解き放たれた。だからもういい。蒸し返す必要はない。そう何度も自分に言い聞かせても、思うようにならないぼろぼろの自分の身体と向きあい、働いて、それでも最後の最後までファンと触れ合ったその姿にただただ、涙がこみあげてきて、どうしようもなく辛くて、たまらないのです。 PR