2010/05/21 Category : MUSIC 聴こえているかい この愛が farewell 9goatsのヘヴィロが止まらない。もう本当に素晴らしい。今のインディヴィジュアルシーンで、完全に頭二つ三つ、抜きん出ている。 とにかく楽曲がいい。スキル的な面では他に9goatsよりも高いバンドはあるが、やりたい事がはっきりしていて、楽曲の世界観が統一されていること、しかしバラエティーに富んでいること。詩の世界が、さすがにヴォーカルryoのキャリアが長いこともありV系にありがちな付け焼き刃な退廃表現ではなく彼自身の美学が貫かれていること。そして何よりヴォーカリストとして必要な「素晴らしい声」を持っている事。 おまけにデザイナーでもあるから視覚に訴えるアートワークも抜かりない。 これだけの好条件があればスキル云々は後回し。 とにかく、素晴らしい。 おかげで椎名的にありえない「グッズに手を出す」という事態(笑)。 詩の世界を表現したアートカードにメンバーインタビューが掲載された公式冊子、写真集に手を出すところ(笑)。 とにかく、何考えてバンドをやってるのか知りたい(笑)。 しかしアートカード高い(笑)。一枚500円て(汗)。大手サークルの薄い本じゃないんだから(汗)。 まあいい、彼らはまだインディーズだから出資してる気持ちで…(笑)。 詩がね、本当にいいんですよ。 死をテーマにしたものが多くて、本人いわくの「いかにもヴィジュアル系」って自虐気味なことを言ったらしいですが、元々昔から興味あるテーマだということで凄く彼独特の美学があるなあというか。決して死を美化した、厨二病的なものではありません(笑)。 バンド結成時にヴォーカルとギターのご家族がご病気になり、やがてはなくなられたそうですが、おそらくその時の死生観も影響してるのかなと…。 終わりゆく命への優しさと愛情、遺されるものの、見送らねばならない淋しさや切なさ。 それらがみんな、優しいんですよね〜…。主にそれはミディアム系の曲でですが。なんていうか、このバンドに出会った最初の印象は温かさ、穏やか、優しさ、和やかだったのね。曲自体は耽美的退廃でそれは凄く好みなんだけど、そんな耽美的退廃にもこのバンドには仄かに燈るような優しさ、温かさがあるんです。孤独の暗闇の中にそっと手を差し伸べられて、それがどれほどその人の唯一の希望足り得るか、癒しであるか。あんな退廃的な雰囲気なのに彼らは既にその音楽で人を癒してる。これはちょっと、インディーズでもうこれか、と驚愕しております。慄くほどに。ライヴレポをいくつか拝見しましたが、「願い」なんか生で聞いたら泣いちゃうだろこれと思ったらやっぱりのようで。僕達に出会ってくれてありがとう、とか、今日より明日はもっと素晴らしいはずだと、生と死の残酷さや時に優しさを表現する合間にそうオーディエンスに語りかけるryoさんというひとは、一体?utaさんhatiさんの情報が少なすぎるんだぜ…!しかしそんな優しさや仄かな愛情で人を癒す彼らの音楽にはデスヴォイスものもあって。ミディアム系の優しさが光りすぎていてちょっと勿体無いと言うか…。ん~~、彼らはこれもやりたいことのうちのひとつなんだろうけど…。BABELは面白いアプローチでカッコいい。これは凄い好き。belzebuthは妖艶でいい。ダーク、ハードなのはこういったアプローチの方がいいんじゃまいかな~。Who's the MAD?もかっこいいんだよなあ。でもデスヴォorzハード系は作品出すごとに「ありがちなV系ハードコア」から脱皮してくれているので「おおっ」と思うんですよね。う~ん、彼らにはいいプロデューサーが付いて欲しいなあ。今のとこは自分たちだけでやってるけど。ハード系はデスヴォよりも色気で攻めて欲しい。belzebuthやBABELのように。その方が合うと思うな~。さあまだまだ聞き込むぞぉ。 PR Comment0 Comment Comment Form お名前name タイトルtitle メールアドレスmail address URLurl コメントcomment パスワードpassword