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耽美迷宮 袋小路

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意味




マイケルを失うということは
地球が太陽を失った。
そういうこと。


今朝目が覚めた時、マイケルのいない朝を迎えてしまった事が信じられず涙が止まらなかった。
hideの訃報を聞いた翌朝がまたやってきた。またあの悪夢なのか。いっそ本当に悪夢で良かったのに。夢はいつか覚めるじゃないか。



世界中が、「私の一部が欠けてしまった」と嘆き悲しんでいる。あそこまで世界規模で愛され、音楽によって癒した人がいただろうか。これから先あんな人は出てこない。


「マイケルジャクソンは何故死んだのか」
偉大なアーティストがなくなった日に「何故死んだのか」という興味本位の匂いしかしない番組が緊急特集された。予想どおり死者に鞭打つ内容だった。本当に日本のテレビにはモラルというものがない。情けない。憤りしか沸かない。



死はどんな生命にも平等に訪れる。自分にもいつかその時が来る。しかしいくらそれが頭で判っていようと愛する人を失った時の喪失感は何度迎えても慣れることはない。
また私の一部が切り取られた。この喪失感。虚無感。悲しみ。これから出逢う筈だったステージでの笑顔。ダンス。美しい声。新曲。それらにもう二度と会えない。彼の訃報を聞いてから初めて声を上げて泣いた。
せっかく彼は自由になったのに、死して尚メディアに攻撃されてゆく。安らかに眠らせることもできないのか。下らない意味のない憶測よりも彼の音楽を聴け。彼が何を伝えたかったかそこに全部書いてある。
彼がどんな人か知りたいなら、ステージをSFを見ろ。あんな少年のように笑う人は、私の知ってる限りではYOSHIKIと彼しかいない。
あの瞳を見てみろ。あんなに綺麗な瞳をした人がいるか。少し淋しそうな怯えた色をしてるのは、心ない人々やマスコミに数え切れない程切り裂かれたからだ。

それでも、彼は誰かを恨んだり中傷したりしなかった。彼の大きな財産、地位や名誉目当ての悪質な名誉棄損が一生、一生続いた。
それらと戦いはしても、醜く何かを、彼らを呪うことはしなかった。沈黙してきた。ただ時折悲しそうな表情で一言、こう言うだけだった。


『僕を誤解しないで』


でも、こんなに繊細なのに、物凄くタフだった。あんなに細い体のどこにあの強さが備わっているのか。
あれほど人に裏切られたのに、計り知れないほど愛情深い人だった。世界中のかわいそうな子供たちを、自分の家族を、ファンを心から愛して身を捧げてきた人だった。



今はとてもじゃないけど彼の曲や映像に浸ることは出来ない。自分がどうなってしまうか恐ろしい。ここ数日聞き込んでいるSUGIZOの音楽が本当に癒しだ。何故この時期だったのか。何故彼の音だったのか。わからない。けれど、SUGIZO氏の音でなければ私は今立っている事も出来ない。それくらい救われている。

「Rest in peace & Fly away」こんなに優しく美しい音があるだろうか。私はまた音楽に救われた。杉ちゃんの音に救ってもらえるなんて考えたことなかったよ(笑)。変な意味じゃなくて、ただ貴方の音は純粋に楽しんできたから、私にとって「救済」の意味を持つと思わなかっただけ。

その杉がMJの急逝に寄せてコメントを出した。ブラックミュージックを愛する彼だから思うところはあるのかなと思っていた。嬉しかった…。
彼もまた、MJのように音楽によってあらゆるボーダーを超える宿命を背負っている。


生前からずっと私はMJのことを、神様から遣わされた大使だと思ってきた。理由は上に全て書いた。彼はその大使にふさわしい資質と才能を持っていた。彼の功績が全て語っている。



 さあ、あなたの役目は終わり。帰ってらっしゃい。



そうなんだろうか。
だから「今」、だったのだろうか。
コンサートを目前に控えて召された意味を考えている。

 貴方はもう充分、役目を終えました。
 貴方の伝えたことを誰かが受け継ぐ時が来たのです。

そういうことだったんだろうか…。


わからない。答えは出ない。答え…答えってなんだろう。何が正解かなんて、わかるわけがない。
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